■12/7
それは小学校2年の夏の出来事だった。
僕は暑い毎日に嫌気が差していた。
毎日アイスは5つ以上は食べたし、
飲み物も確実に数リットル飲んでいた。
暑い、どうしようもなく暑い。
僕は無い頭を必至に使った。
どうしたら涼しくなるか。
考えに考えた。
そして考え抜いた末
ある一つの結論に達した。
そうだ、冷水だ。
冷水の中に浸かっていれば
この暑い夏もやり過ごせる。
うん、頭いい。こんなの考えたの
僕くらいだろうな、なんてて浮かれていた。
よし、思い立ったら早速行動だ。
まずは、どこに溜めるかだ。
やはりあそこしかない。
風呂場だ。
早速溜めようと思い、風呂場へ向かう。
しかし、そこにはすでに
いっぱいに溜められたお湯があった。
風呂の栓を抜いたら怒られる・・・
そんなことが僕の頭をよぎった。
だがすでに、僕に迷いは無かった。
僕は思い切り栓を抜き、
それが終わると同時に
勢いよく水を出した。
見る見るうちに溜まっていく水。
僕はさらに冷たくしようと
冷蔵庫から氷をだし、風呂の中に入れた。
そして、僕は溜まったのと同時に
片足をつけてみる。
冷たい。
気持ちのいい刺激が足から
全身へと伝わっていく。
その快感のせいで
僕は、思い切り飛び込んだ。
僕が暑さから開放された瞬間だった。
気持ちいい、なんてすばらしいんだ。
しばらく遊んでいた僕だが、
さすがに疲れた。
僕はその疲れに勝てずついつい
風呂の中で寝てしまった。

「・・・んた、あんた起きなさい!」
その母の怒号とともに僕は飛び起きた。
どうも栓を抜いた事がまずかったらしい。
そのことについて聞いてきたが
僕は答える事はできず、
そのまま押し黙っていることしかできなかった。
もちろん裸だ。
しばらくして怒られ終わる。
すると、暑くない。
どうした事だろう。
入る前まではとてつもなく暑かった。
しかし今は全然暑くない。
やった!やったぞ!
僕はこの夏の暑さ暑さから解放されたんだ。

だが、一つ異変があった。
開放されたと同時に
押し寄せてくるものがあった。
それは寒さだ。どうした事だ。
この暑い夏に寒いとはどういうことだ?
僕の頭は全くといっていいほど働かない。
まぁいい。
僕は夏から解放されたのだ!
すると母が
「あんた顔赤くない?」
風邪だった。
熱がある。寒いはずだ。
だがかまわない。
僕は解放されたのだから!




その時僕は布団という猛烈に暑い空間で
何日も過ごす破目になることを知る由も無かった。
TOP 12月日記日付
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送